<第26回「りんどう句会」報告2019年7月29日(月)開催)>
今回は14名の出席、出句数は、参加者14名×3句の合計42句。
7月の兼題は上野なをひろさん出題の「蝉」あるいは「蜻蛉」(初秋の季語)。
今年は例年よりかなり遅い梅雨明けでしたが、一気に酷暑となり、にぎやかな蝉の声を耳にし、姿を目にするようになりました。空蝉もあちこちに散らばっています。かと思えば、早くも蜻蛉の姿も。
鎌倉に住む皆さんの日常生活から、あるいは幼き頃の思い出、ふるさとへの郷愁等々、多方面からの句が寄せられました。下記に高得点句を紹介します(3点以上、一部添削後。氏名は俳号)。
次回は8月26日(月)の開催(13時~16時、鎌倉稲門会玉縄事務所)。兼題は高吉よしえさん出題の「蚊帳」。立秋後は基本的に初秋の季語を詠みますが、「蚊帳」は夏の季語。しかし、句会の時期の現実的な季節感覚として良しとしました(兼題1句と当季雑詠2句の合計3句)。
8点:昼下がり駒指す音と蝉の声 田村昌恵
5点:蝉を追ふ兄を追ふ我遠き日々 高吉よしえ
5点:辺野古なほ埋め立て続き花梯梧 千葉ふみこ
4点:初蝉のリズムに合はせ米を研ぐ 千葉ふみこ
4点:高原の風の調べや群れ蜻蛉 吉崎明光
4点:唐金の風鈴小気味よき蕎麦屋 吉崎明光
4点:簾下げ無防備でゐる風呂上り 前川たく
4点:あの虹の先に故郷雨あがる 浜崎かづき
3点:松籟の途切れに響く蝉時雨 福田くにもと
3点:塾の子のお守り揺れて夏休み 山田伸子
3点:戻り梅雨猫は窓辺のインテリア 上野なをひろ
3点:手放せし車恋しき炎暑かな 田村昌恵
3点:梅雨晴間微笑む叔母は百五歳 薮野詠子
(吉崎明光記)