第94回「りんどう句会」報告

第94回句会は、3名の欠席投句を含む18名の投句(計54句)と、欠席者による事後的な選句を含む18名の選句をいただきました。  

当月の兼題は林雅之さん出題の「花冷え」です。

(2025年3月31日(月)鎌倉芸術館会議室にて開催)

【今月の高得点句 氏名は俳号(一部修正後

今回も兼題以外にも多くの佳句が寄せられました。

(8点句)  蕗味噌をする妻の背の丸くなり     福田くにもと  

(7点句)  遺言(いごん)の書また書き直す花の冷え     小林としを

 (6点句)  花冷や木の椅子固き教会堂       前川たく 

       節太の指で撫でつつ雛納む         小林としを

(5点句)  花冷や闇に獣の(まなこ)四つ          千葉ふみこ

(4点句)  春時雨わずか五名のクラス会      田村昌恵

       又ひとり友を送りて花ミモザ      千葉ふみこ

       墨堤に佇む人や春惜しむ        浜崎かづき

       春愁やテレビの流す昭和歌       北村拓水

       頬を寄せ「来年またね」と雛納め    藪野詠子

(3点句)   朝桜頬紅薄く病み上がり        小林としを

       爪立つて回廊めぐる花の冷       浦野和子

       主なき庭よりにほふ沈丁花       手島廉雲

       寡黙なる師匠の言葉花の冷え      山田伸子

       蒼天を白一色に花辛夷         田村昌恵

次回は4月28日、兼題は松本賢悟さん出題の「風船」です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。また、当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務局あてメールでお問合わせください。

                           (山田伸子記)