2024年05月19日
第83回「りんどう句会」報告
第83回「りんどう句会」報告
(2024年4月29日(月)鎌倉芸術館会議室にて開催)
第83回句会は12名の出席、1名の欠席投句で全39句の出句、13名による選句でした。当月の兼題は高吉よしえさん出題の春の季語「囀(さえずり)」です。
今月の最高点は、前川たくさんの「種ばれの卒寿の手品山笑ふ」。今年卒寿を迎えられ
る前川さんをお祝いする会の席上、ご親族の前で、ネタはとっくにバレている手品をご本人が得意げに披露しているという、お目出度くも微笑ましい句です。季語の「山笑ふ」がとても効いています。
・同じく8点句の田村昌恵さんの句の「花筵」とは、お花見の宴席に使う筵を言います。
愛犬に「お座り」と言ったら、近くに寄ってきたどこかの小さな子も一緒に「おすわり」してしまったという、これもまたいかにも春らしい明るく微笑ましい句です。
・6点句の浜崎かづきさんは、弘前の見事な桜に出会った思い出を詠みました。「かくも美し」にその感動が表現されています。
・5点句の田村昌恵さんの「囀り」の句、読経(どっきょう)していた覚園寺のご住職(同窓の方)の声がまことに素晴らしかったとのこと。
・渡辺伊世子さんの「老桜(ろうおう)の」の句。梶井基次郎の『桜の樹の下に』をも連想させる句との評もありました。あるいは、「屍体」とまで言わなくても、「宿神(しゅくしん)」(小洞に住む神の名)か何かの存在を感じたか・・・。「畏れけり」の措辞が的確。手練れの作者の秀句です。
次回は5月27日、兼題は田村昌恵さん出題の「蜘蛛」です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。また、当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務局あてメールでお問合わせください。
【今月の高得点句(同点句は兼題優先)氏名は俳号 (原句のまま)】
(8点句) 種ばれの卒寿の手品山笑ふ 前川たく
「おすわり」に犬も子も座す花筵 田村昌恵
(6点句) 散り際のかくも美し花筏 浜崎かづき
(5点句) 囀りに和する読経覚園寺 田村昌恵
老桜の闇の深さを畏れけり 渡辺伊世子
(3点句) 来年もこの花見むと言ひし母 田村昌恵
遠足の子ら一団のつむじ風 浜崎かづき
居酒屋を出て駅前の遅日かな 吉崎明光
手術終へ深く息吸ふ夏近し 藪野詠子
シェパードのごとく遠足児らに添ひ 前川たく
(吉崎明光記)
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第82回「りんどう俳句会」報告
第82回「りんどう句会」報告
(2024年3月25日(月)鎌倉芸術館会議室にて開催)
第82回句会は14名の出席、2名の欠席投句、1名の見学参加で全48句の出句、15名による選句でした。当月の兼題は浜崎かづきさん出題の春の季語「風車」です。また、今回から松本賢悟さんが新しく会員となられました。
今月の最高点は、石川一洋さんの「風さそひ風にさそはれ風車」で、7点を獲得しまし
た。リズム感があり、それが句の流れを作っていて、風車の回る情景をうまくとらえているという選評が語られました。作者によると、この句は突然ふっとできたとのことでした。
次は手島廉雲さんの6点句「初音聞く逝きし友かと空仰ぐ」でした。選者の方々は亡くなった友達のことが偲ばれジンとくる、共感を覚えたという選評を語りました。また、この句により、りんどう句会に居られ、鳥を愛し鳥に詳しかった故上野なをひろさんが思い出されるという会員が多かったようです。
次の5点句は、田村昌恵さんの「ママを待つ」、鈴木金平さんの「何事も」、吉崎明光さんの「卒業歌」、および田村さんの「流鏑馬」の句の4句でした。
次回は4月29日、兼題は高吉よしえさん出題の「囀(さえずり)」です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。また、当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務局あてメールでお問合わせください。
【今月の高得点句(同点句は兼題優先)氏名は俳号 (一部修正)】
(7点句) 風さそひ風にさそはれ風車 石川一洋
(6点句) 初音聞く逝きし友かと空仰ぐ 手島廉雲
(5点句) ママを待つ子らの手に手に風車 田村昌恵
何事も成せぬ身なれど春さかる 鈴木金平
卒業歌女子高生の駅ピアノ 吉崎明光
流鏑馬や射手も戸惑ふ春疾風 田村昌恵
(4点句) 託児所の空き瓶に挿す風車 福田くにもと
ペダル踏む先を風切る風車 山田伸子
まんさくのざんばら髪に風の櫛 浦野和子
恐山水子の数の風車 手島廉雲
(3点句) 小さき掌に嵐呼ぶかや風車 鈴木金平
風車売風引き連れて来たりけり 浜崎かづき
点滴の針もついでに針供養 浜崎かづき
引鶴の集ひ旅立つ時計り 千葉ふみこ
(山田伸子記)
posted by 鎌倉稲門会 at 20:37| Comment(0) | ◇俳句の会
2024年05月11日
「鎌倉御代川」さんでの名画と書の鑑賞&ランチのお誘い
「鎌倉御代川」さんでの名画と書の鑑賞&ランチ会のお誘い
由比ガ浜にある「鎌倉御代川」は、当会会員の御代川総一郎さんが、お父様の鯉之助さんの後を継がれ、2代目として経営されてきた日本料理店です。すでに当会の暑気払いの会場としても使用させていただいておりますので、店内の様子をご存じの方も多いことと思います。
1973年に赤坂から鎌倉にお店を移転される以前より、多くの著名な画家や文化人がお客様として来店され、その御縁もあって御代川さんには棟方志功、福王子法林らの日本画や川端康成、渋沢栄一らの書や書状といった、町の美術館では見ることのできない著名な方々の作品が複数展示されています。
今回美術同好会では下記のとおり、これらの作品を御代川さんの解説をいただきながら拝見させていただき、その後ここで美味しいランチをいただくという会を計画いたしました。
参加ご希望の方は下記の要領で必要事項を記載の上、メールまたはFAXで樽味宛お送り下さい。
主催 鎌倉稲門会美術同好会
[連絡先 事務局 樽味美砂子 メールtarumi@orchid.plala.or.jp FAX 0467(32)1544]
記
〇期日・集合場所 6月5日(水)11時に 由比ガ浜2-22-5 「鎌倉御代川」のお店前に集合
〇参加費 お一人5000円 (飲み物は別にそれぞれご注文下さい)
会費は当日集金させていただきますが、キャンセルは3日前(6月2日)までとさせていただ
きます。(キャンセルの連絡先 ℡・FAX 0467(32)1544 樽味)
〇店内を巡回させていただく都合上、人数をお申込み順に24名までとさせていただきます。
(ご家族やお知り合いの方のご参加も歓迎です)
お申し込み必要事項
「鎌倉御代川」さんでの名画と書の鑑賞&ランチ会への参加申し込み
お名前
( 年 学部卒)
人数
ご連絡先
(電話番号)
posted by 鎌倉稲門会 at 19:46| Comment(0) | ◇美術同好会
会員で歌手の、沢木順さんのコンサートのお知らせ
「さくら貝の歌」コンサートのご案内
5月24日(金)、鎌倉芸術館にて、鎌倉稲門会会員で、歌手の沢木順さんが出演される「さくら貝の歌」コンサートが開催されます。特別ゲストとして飯野おさみさん(劇団四季)などのご出演が予定されています。
当会員で舞台に立つ方もいらっしゃるとのことです。
日時:2024年5月24日(金) 開場13時30 開演14時
会場:鎌倉芸術館 大ホール(JR大船駅 徒歩10分)
入場料:3500円(全自由席 税込)
主催・制作:オフィスサワキ TEL& FAX 0467-44-4401 Mobile 090-9368-4708
Email sawaking365@gmail.com
チケット取扱い:オフィスオサワキ 及び、鎌倉芸術館チケットセンター 0120-1192-40(10時~19時)
posted by 鎌倉稲門会 at 19:36| Comment(0) | ○ 事務局から
2024年04月27日
第81回句会
第81回「りんどう句会」報告
(2024年2月26日(月)鎌倉芸術館会議室にて開催)
第81回句会は12名の出席、2名の欠席投句、1名の見学参加者(松本賢悟さん)で全45句の出句、15名による選句でした。当月の兼題は吉崎明光さん出題の春の季語「入学試験」です。
今月の最高点は、藪野詠子さんの「春月に夫を見舞ひてひとりぼち」で、9点を獲得し
ました。季節は春になったけれど、ご主人の入院で一人で帰宅するのは寂しいという心情が表現されており、同じような経験のある人もまた経験は無い人でもこれは他人事とは思えないという多くの共感を呼んだようです。
次は8点を獲得した2句で、山田伸子の「マチネーへふんはり纏ふ春ショール」および吉崎明光さんの「涅槃西風(ねはんにし)指揮棒胸に征爾逝く」です。「マチネーへ」の句については、句全体から春の柔らかい光が匂うようで、お洒落できれいな句だという選評が選者から語られました。
また、「涅槃西風」の句には、季語がこの句にぴったりだというコメントが各選者から述べられました。この句の季語は「涅槃西風」で、釈迦が入滅した頃に吹く季節風のことで、春の始まりを告げて吹く風という思いが込められているそうです。この時季に他界した指揮者小澤征爾の死を悼んだ句としてこの春の季語が選ばれたのは、大変相応しいという選評でした。
次回は3月25日、兼題は浜崎かづきさん出題の「風車」です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。
当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務局あてメールでお問合わせください。
【今月の高得点句(同点句は兼題優先)氏名は俳号 (一部修正)】
校門の雪にツルリと受験の日 石川一洋
受験子の自信に満つる面構へ 福田くにもと
受験子の祖母も気忙し寺社巡り 田村昌恵
雨音に茶の香を添へて炉の名残 千葉ふみこ
能登時雨割るる珠洲窯なほ崩す 福田くにもと
春寒や猶も戦火の収まらず 石川一洋
鳥交る恋に恋せし遠き日々 北村拓水
(山田伸子記)
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posted by 鎌倉稲門会 at 00:15| Comment(0) | ◇俳句の会
2024年04月22日
地引き網のご案内
鎌倉稲門会では5月3日(金)に地引き網大会を行います。
市民の皆様のご参加も歓迎です。
日時:5月3日(金) 9時より受け付け開始
場所:坂ノ下海岸(江ノ電・長谷駅から徒歩数分
会費:中学生以上2000円 小学生1000円 未就学児は無料
小学生以上には、お土産とソフトドリンクがつきます。
申し込みは、鎌倉稲門会のメールにいただけると幸いです。
代表者のお名前、ご住所、連絡先、参加人数(中学生以上、小学生。未就学児の内訳)
ご記入のうえ、下記に申し込み下さい。
(濡れてもいい服装、ビーチサンダルなどの履き物、軍手をご用意下さ)。
アドレス wasedakamakura@yahoo.co.jp