第61回「りんどう句会」報告
(2022年6月20日(月)鎌倉芸術館にて開催)
第61回句会は、12名の会員全員が芸術館に集い、3句ずつ全36句の出句でした。当月の兼題は鈴木金平さん出題の夏の季語「梅雨寒」です。
今回は梅雨の最中だけあって、兼題の「梅雨寒」の句を始め雨にちなんだ句が多かったようです。その中で今回も最高点を得た千葉ふみこさんの句「テノールの森青蛙雨と和す」は「雨と和す」がいい、やっぱり「テノール」でしょうと点を集めました。また、鈴木金平さんの「濡れ烏」の句は「仲間はづれの」が「仲間はづれか」に清記表転記の訂正があり、それなら、と更に点が加わったようです。たった一音の助詞がものを言ったものと思われます。
今月はりんどう句会が発足して5周年に当たり、句会の後の記念懇親会もコロナ対策に気を付けながら、久々の会を楽しく過ごしました。
次回は7月25日、リアル句会の予定で、兼題は藪野詠子さん出題の「夏休み」です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。
当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。
【今月の高得点句(同点句は兼題優先)一部修正済 氏名は俳号】
見送りし一人旅の子夏帽子 山田伸子
夕焼雲親子でハモる童歌 前川たく
(4点句) 梅雨寒や古疵一つ疼きをり 福田くにもと
夏帽子装ふ老女の京ことば 福田くにもと
久に会ふ人待つ銀座夏燕 田村昌恵
店先に紅競ひ合ふさくらんぼ 北村拓水
崩れゆく友の記憶や梅雨寒し 山田伸子
結葉に光一条鳥の歌 吉崎明光
(山田伸子記)