第59回「りんどう句会」報告
(2022年4月25日(月)鎌倉芸術館にて開催)
第59回句会は、4か月ぶりに芸術館で顔を合わせ、12名の会員で句座を囲みました。一人3句の出句で全36句でした。 当月の兼題は浜崎かづきさん出題の「しやぼん玉」で、春の季語です。幼い子供の姿が目に浮かぶような野口雨情の童謡が聞こえてくるような句が多かったようです。俳句では歴史的仮名遣いが使われ、しゃぼん玉の「や」は大きい文字で書かれます。最高得点は千葉ふみこさんの句でした。「ひざ頭六つ」が何ともかわいらしいと多くの点を獲得しました。
次回、5月30日(月)は第60回を迎え、発足から5年になります。現時点ではリアル句会を実施する予定です。兼題は前川たくさん出題の「冷奴」で夏の季語です。兼題1句と当季雑詠2句をご用意ください。
当句会への新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。
(今月の高得点句:3点以上。一部修正後。氏名は俳号)
9点句:縁側にひざ頭六つしやぼん玉 千葉ふみこ
7点句:しやぼん玉吹く子のゑくぼママゆづり 田村昌恵
陽炎の中へ消えゆく乳母車 浜崎かづき
4点句:どうせすぐ割れる定めよしやぼん玉 鈴木金平
揚げ雲雀つぶてのやうに落ちにけり 浜崎かづき
散り始むる花の中行くランドセル 福田くにもと
3点句:行く春や妣の見立てし小紋柄 山田伸子
春ゆくか懶惰の吾を置き去りて 鈴木金平
でこぽんと云ふ名も楽し春みかん 高吉よしえ
段葛一直線の桜かな 高吉よしえ
*今回は1月8日に亡くなりました上野なをひろさんを偲び、各自一句ずつ献句してご冥福をお祈りしました。
(山田伸子記)