<第54回「りんどう句会」報告(2021年11月29日(月)開催)>
第54回りんどう句会を先月に続きリアル句会で実施しました。今回は15名参加の各3句合計45句の出句がありました。
当月の兼題は吉崎明光さん出題の「障子」です。冬の季語で、片側にのみ和紙を貼り、光を採り入れつつ寒さを防ぐ、日本家屋の建具の事です。
互選による得点句は、最高得点12点で、久し振りの高得点が出ました。その他の句も秀句、佳句がたくさんあり、兼題では昔の想い出を詠んだ句が多くありました。
次回は、12月27日(月)にリアル句会を開催する予定です。兼題は上野なをひろさん出題の「北風」です。北又は北西から吹く冷たい冬の季節風です。大陸の冷たい高気圧から日本の東海上の低気圧に向けて吹いてきます。
当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。
特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。
新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。
(今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号) 12点句 かたはらに葱の包みや駅ピアノ 吉崎明光 10点句 繕ひの桜三輪古障子 田村昌恵 7点句 明日は妻の退院蒲団干す 前川たく 5点句 小夜時雨喪中葉書の手に重し 田村昌恵 4点句 白障子膝突き開くる祖母の影 手島簾雲 ちやんちやんこ意地悪爺も好々爺 浜崎かづき 母もまた吾を思ふらん初時雨 鈴木金平 3点句 後ろ手に障子を閉めて息一つ 吉崎明光 植木屋をねぎらふ祖母や障子内 千葉ふみこ 冬めきて伊達の薄着と決別す 鈴木金平 ワンコイン路傍に並ぶ冬野菜 田村昌恵 見番の障子にうつる宵稽古 前川たく 風呂吹を頬張る途端鳴る電話 吉崎明光 (北村拓水記)