第44回「りんどう句会」(ネット句会)報告
(2021年1月25日(月)投句、2021年2月1日(月)選句締切り)
第44回句会としてメール(一部、郵便とfax)利用による句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。
当月の兼題は千葉ふみこさん出題の「屠蘇」。年頭に用いる薬酒で、延命長寿を願って飲みます。兼題については、昔の体験を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点9点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんあり、新年を迎え、寒い中にも気持ちが引き締まる句が多くありました。
次回は、3月1日(月)投句締切りで、兼題は浜崎かづきさん出題の「春隣」。本来は立春前の晩冬の季語ですが、生活実感としての季節感を詠んでみるという趣旨の出題です。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。
なお、当句会の活動状況は『笹りんどう』第41号(2021春季号)に詳しく紹介されていますので、ご興味を持たれた方、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。
新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。
(今月の高得点句:3点以上。原句のまま。氏名は俳号)
9点句 一枝は鳥へと残す実千両 千葉ふみこ
6点句 拍子木をたたく小道や冬の月 手島簾雲
5点句 遠き日や屠蘇酌む祖父と大家族 田村昌恵
散歩道蝋梅ばかり華やいで 山田伸子
4点句 積りしか雪見障子を上げてみる 前川たく
3点句 屠蘇ひと口目元染めたる君いづこ 鈴木金平
富士の嶺の輝く今朝や屠蘇祝ふ 前川たく
蕪汁両手に温し朝餉の膳 藪野詠子
凍つる夜や犬の遠吠え闇を裂く 浜崎かづき
初釜や炭接ぐ母の指清し 鈴木金平
紅色のマスクの舞妓京の夜 田村昌恵
寺巡る北鎌倉に寒椿 北村拓水
(北村拓水記)