5月9日に「バードウォッチングの会」では初夏の探鳥会を葛西臨海公園で開催しました。参加者12名は大船駅のホームに集合し、東海道線から東京駅で京葉線に乗り換え、午前10時に葛西臨海公園駅に到着、早速バードウォッチングを開始しました。
葛西臨海公園は平成元年にオープンした東京湾の一部を埋め立てて造成された公園で、内部には「芝生ゾーン」、「水族館ゾーン」、「西の渚海岸」と「野鳥園」があり、創立から30年を経て園内の樹木も育ち、絶好の探鳥地です。
この日は時々薄日が差す程度の曇りで、気温もそれほど高くはなく、高齢者には熱中症の心配がない好適な天候でしたが、生憎南風が強く、そのため目的の鳥の多くが風を避けるために林の中や葦原に入り込んでしまい、一週間前に下見に行った時には40種を観察しましたが、この日は27種に止まりました。自然が相手のレジャーですので天候に左右されるのは仕方のない事です。
最初に園内の一番緑の濃いエリアに行き、夏の渡り鳥を探しましたが残念ながら囀りを聞くことは出来ませんでした。次に海に向かうエリアに行き、サギ類やまだ残っていたスズガモ(冬の最大時には5万羽が集まる)を観察、続いて海沿いに進み「野鳥観察センター」へ。ここは「淡水池」と「汽水池(満潮時に海水が混じる)」の二つの池の畔に位置するのですが、すぐ目の前の「汽水池」には鳥の姿なし。「淡水池」ではカルガモ、コガモ、ホシハジロやオオバンなどの水鳥を見ることが出来ました。また、姿は見えませんでしたがカイツブリやオオヨシキリの声も聞こえてきました。普段なら「ギョギョシ、ギョギョシ」と騒がしく鳴き、俳句の季語にもなっているオオヨシキリの囀りも強風のためか遠慮がちでした。最後に「汽水池」のハイド(池の畔に壁が設けられていて、人は隠れて覗き窓から近くまで来る鳥を観察できる施設)に行き、コチドリ、キアシシギ、ハマシギを間近から見ることが出来ました。ここに至る途中で数人の参加者がはぐれてしまい全員が観察できなかったのが残念です。その後、再度海側に出て、江戸川を挟んでディズニーリゾートを遠望、海際でアオアシシギやコアジサシの小群を見て今日のバードウォッチングを終了しました。
終了後はホテルシーサイド江戸川のレストランで昼食会。その席でご希望がありましたので昨年同様6月6日(木)に「横浜自然観察の森」でバードウォッチングならぬ「ホタル観賞会」を開催することが決まりました(詳細は改めてご案内します)。
報告者: 上野 尚博
写真(小林敏二氏撮影): 左から 集合写真、コチドリ、キアシシギ、カルガモ(歩道の真ん中に現れた)