<第16回「りんどう句会」報告(2018年9月24日開催)>
今月の兼題は「秋桜(コスモス)」。初秋から晩秋まで、淡紅、濃紅、白など、色とりどりの花を枝先に咲かせます。風にそよぐ姿から一見弱弱しく見えるものの、芯は丈夫でどこにでも育つ花です。今回も、風にそよぐコスモスの風情そのもの、揺れるコスモスに寄せる作者の心模様、あるいは、コスモスの芯の強さと屹然とした女性の姿を重ね合わせたものなどを詠んだ、多くの佳句が寄せられました。
今月は新入会員が1名参加、総員15名となりました。次回は10月29日(月)開催予定(13時~16時、鎌倉稲門会玉縄事務所)。兼題は「秋深し(深秋など傍題も可)」。兼題1句と当季雑詠2句の合計3句を投句のこと。
以下、当月の高得点句(3点以上、氏名は俳号)。
7点:コスモスに車椅子の子の見え隠れ 前川たく
6点:野仏の供花に手折らむ秋桜 浜崎かづき
6点:里山を真一文字に鬼やんま 田村昌枝
5点:途中下車コスモス群るる無人駅 福田くにもと
5点:太き友細き友ゐて秘湯の月 鈴木金平
4点:屹として去りゆく項秋桜 鈴木金平 (項:うなじ)
4点:朝顔の紫紺で染まるほつれ垣 前川たく
3点:面差しはたしかあのひと秋桜 吉崎明光
3点:えびせんに重なる指や夜長し 吉崎明光
(吉崎明光記)