<第45回「りんどう句会」報告(2021年3月1日(月)開催)>
第45回りんどう句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。
当月の兼題は浜崎かづきさん出題の「春隣」。本来は立春前の晩冬の季語ですが、生活実感としての季節感を詠んでみるという趣旨の出題です。兼題については、日頃の体験を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点7点でした。その他の句も秀句、佳句がたくさんあり、春を迎え、気持ちも温まる句が多くありました。
次回は、3月29日(月)開催予定で、兼題は前川たくさん出題の「春泥」。春のぬかるみの事。春先は雨量が増え、日差しもまだ弱いので、土の渇きが遅く、行く人もぬかるみに煩うことが多く、春らしい出題です。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。
当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。
新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。ご連絡をお待ちしています。
(今月の高得点句:3点以上。原句のまま。氏名は俳号)
7点句 庭先にままごとの皿春隣 鈴木金平
6点句 蒼天に鳶の戸惑ふ春一番 田村昌恵
白杖の音ふと止みて沈丁花 千葉ふみこ
口紅を引いてみる夜や寒き春 田村昌恵
紅競ふ河津桜と金目鯛 北村拓水
真夜中の遠き足音冴え返る 浜崎かづき
どの家も梅のあるらし古き町 高吉よしえ
3点句 末の娘も嫁ぎましてと雛の客 吉崎明光
模様替への吟味あれこれ春隣 山田伸子
背に受くる日差しのやさし春隣 高吉よしえ
(北村拓水記)