第46回「りんどう句会」報告

<第46回「りんどう句会」報告(2021329日(月)開催)> 

 第46回りんどう句会を実施しました。今回は13名参加の各3句、合計39句の出句がありました。

当月の兼題は前川たくさん出題の「春泥」。春のぬかるみの事。春先は雨量が増え、日差しもまだ弱いので、土の渇きが遅く、行く人もぬかるみに煩うことが多く、春らしい出題です。兼題については、日頃の体験や昔の思い出を詠んだ句が多かったようです。互選による得点句は、最高得点8点でした。その他の句も秀佳句がたくさんあり、春を迎え、気持ちも温まる句が多くありました。

次回は、426日(月)開催予定で、兼題は鈴木金平さん出題の「春の夜(はるのよ)」。夜の時間は、夕べ→宵→夜中と深まっていきます。春の夜は朧夜となる事も多く、艶なる趣が満ちます。出句は兼題1句と当季雑詠2句の合計3句。

 当句会は、メンバー全員和気あいあいに俳句を楽しんでいます。ご興味のある方は、是非ご一緒に句座を囲みましょう。特にこのような環境下、日常生活に大いに潤いをもたらすこと必定です。

 新規入会あるいは体験参加希望の方は、鎌倉稲門会事務所あてメールでお問い合わせください。
ご連絡をお待ちしています。

   (今月の高得点句:3点以上。原句を一部修正。氏名は俳号)

          8点句  母の五歩前をにきびの卒業子      吉崎明光

          6点句  春泥を蹴散らしてゆく猫車       浜崎かづき               

              夫の忌に点てし茶の香や春朧      千葉ふみこ

          5点句  庫裡裏の山路の辺り花明り       吉崎明光

          4点句  春泥は季を告ぐ使者ぞ厭ふまじ     鈴木金平

              湖に大きな空ろ鳥帰る         浜崎かづき

       白木蓮天に向ひて潔し         藪野詠子

       初音とは思へぬ程の上手かな      高吉よしえ

          3点句  春泥を踏みて通ひし遠き日々      藪野詠子

              夕闇を照らす灯や白木蓮        上野なをひろ

              ふくらみし蕾虐めな春疾風       鈴木金平

                                                                                                      (北村拓水記)